「その人物は三人。そのうちの二人はなんですが・・・」
「あなたたち何でしょう!?」
 ソワールは矢子と善明を指さし、矢子は口を開けてポカーンとしており、善明はソワールの気迫に押されていた。
「まあまあ落ち着いて。おそらくもう一人の人物からそう告げられたのでしょう」
「・・・・・」
 思い辺りがあるソワールは口を紡ぎ、その人物の事が頭に浮かんだ。驚いていた矢子はソワールに尋ねた。
「ソワールさん、もしかして私たちがその機械を盗んだとでも?」
「・・・・・」
「そんなわけないじゃん。私たちは依頼を受けて来たんだし。ホラ」
 矢子は持っていた依頼が入っていた封筒を見せ、見覚えあるその封筒に息を飲んだ。
「一つ聞いていいですか?」
「は、はい」
「あなたたちはあの霧の中、私が持っていたランタンやペンライト型の光もなしにどうやって移動したんです?」
「移動?それは私の旧約魔法を使ってですが?」