相沢矢子の『旧約魔法』レポート

「矢子、大手柄！！」
『凄いでしょう？才色兼備って言葉って私のた・・・』
「はいはい。んじゃあ、図書館に行ってくるから待ってて」
　善明は一階まで走り、そのまま時計台を出て図書館に向かおうとした。
　あっ。
　外の霧を見た瞬間、矢子の旧約魔法か最初来た時に使ったペンライトが必要なことを思い出し、呆然と眺めた。
　・・・・・。アレ？
　入り口近くにマーベラーに返しはずのペンライトが落ちており、善明をそれを拾い上げる。
　誰かいないか周りを見るが、霧のせいで人などの姿を確認することが出来ない。
　ペンライトのスイッチを押してみると光りは前より明るくなったようで、前より先を照らす範囲が広がったようであった。
「・・・借りておくか」
　善明はペンライトを頼りに右へ左へと図書館まで走るのであった。


　図書館に着いて早々、善明は図書館の扉が空いていることに気づいた。