矢子は直立不動でその場に立つが、何も起きないないまま、二分が経過。
 もう〜、何なの!
 と、矢子がそう思った次の瞬間、上の階から大きな音が聞こえ、矢子は崩れると思ったのか頭を守る。
『矢子、大丈夫?』
「何かね上から大きな音が聞こえたの」
『オレも聞こえた。ひとまずスイッチ押すから、合流しよう』
 善明はスイッチを押した。
 だが、スイッチをいくら押しても矢子のいる入り口は開かず、動く気配がない。
「どうしたの?」
『壊れたのかな?動かないんだけど』
「なら私、一生このまま!?」
『おそらく上の階で開ける機械があると思うんだけど・・・待っててくれる?』
 善明は部屋を飛びだして、急いで音が鳴ったであろう五階へ。