相沢矢子の『旧約魔法』レポート

 サンドイッチの具は矢子の好きな具で、矢子は嬉しそうにそれを受け取ると、二人は並んで昼食を。
「あ、これ美味しい」
「本当?よかった」
「いいお嫁さんになるね」
「お婿さんじゃないんかい!」
 先ほどとは違う景色で食べるお昼は、二人に安らぎと元気を与え、ブリキ姫とブリキのおもちゃとの戦いがウソのように思えた。
「ご馳走様」
「お粗末様。食休みも兼ねて矢子に伝えておこうことがあって」
「伝えておこうこと?」
「霧発生装置を持っていた犯人だけど、ブリキ姫たちが直接関与していないんじゃないかってことをね」
「・・・何を言ってるの?」
「他に黒幕がいることを矢子にだけ伝えておこうと思って。耳かして」
 ゴニョゴニョ。
 矢子はそのある人物を聞いた時、驚きのあまり言葉を失った。
「これまでの経緯から考えるとだけど」
「・・・・・」
「あくまで可能性の話だから可能性の」