相沢矢子の『旧約魔法』レポート

「相沢さん、何しているの?」
「さ、佐野君!?」
「そのペンライトってさっきの手紙に入っていたやつだよね?」
「え、あ、うん。そうだけど・・・」
「もしかしてまた誰かに告白されてフルみたいなこと」
「告白?何それ?」
「何って相沢さんは今までウチのクラスを含め、57人に告白されて全員をフッたんでしょう?」
「か、数まで・・」
「実は相沢さんに告白した男子に相沢さんが何が好きか調べてくれって頼まれていたんだ」
 善明は先ほどのメモ帳を出し、そのメモ帳をセンスのように振った。
「だから私のことをあんなに知っていたの」
「告白とかなら帰るけど、どうもそのような感じはしないな〜」
「・・・・・」
「ねえねえ、オレも着いて行きたいんだけど、ダメ?」
「危ないからやめたほうがいいよ。旧約・・・とにかく危険だからダメ」
「そんな危険なところに一人で?なら尚更一人には出来ない」