カシャ

思い出の夕焼けを写真に撮ったあたしは、また重い足取りで、歩き始めた。
トボトボ


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家に着くと、真っ先に目に入った物があった。


一輪の花が目に入る。
夏が好きだった
コスモス。

そう。季節は去年の秋


「夏!」
「理央!持ってきたよ!」夏の手の中にコスモスの種がなん粒かあった。

「こっちこそ準備は出来てるよ!さ、早く植えよ?」「うん」

三十分後
サク
二人の願いが書かれたプレートが土に刺さる。
理央の願いは
“夏の大好きなコスモスが綺麗に咲きますように”
夏は
“理央とずっと一緒にいられますように”