弱さ故の向上心

「いやぁ、なんで急に心停止するかなー。


脳外科の病棟でそんなん起きても対応困るよ」



「でも立川よく不整脈に気づいたね。対応も早かったし」




「いえ、別に。」




私は総合病院の脳外科病棟で働く看護師である。


看護師歴は3年、まだまだ未熟者





「立川さん、さっきの患者さん意識戻ったよ」



「そうですか、良かったです」





「今回は早めに対処できたことで大事に至らなかったって循環器の福山先生も言ってたよ。良くやったね!」



「ありがとうございます。」





彼は脳外科医の新田浩輔先生

30代後半の優しい人気者ドクター。私のこともよく褒めてくれる




けど、私は褒められるようなことはしてない。

患者の異常に気付くのは看護師としては当たり前のこと。




だからどうして周りがここまで騒ぐのか理解できないでいる。





新田「でも立川さん、循環器病棟に異動とかしないでね。」




「大丈夫ですよ。循環器でやっていけるほどの知識はないですから」




新田「さすが!自分にストイックだね。誰かさんたちとは違って。」




「それって私たちのことですか?浩輔先生?」



新田「他に誰がいるの?」




「酷い!芽衣ちゃん、浩輔先生がいじめるー」





「喧嘩はやめてください。」





新田「そうやってすぐ立川さんに泣きつくんだから」




私を盾にしている2人は副島有沙と後藤香穂である。



どちらも私の同僚