‡私立王城学園‡

きちんと気配を消していつもの鍛練場に向かう。



が、困ったことが起きた。


考え事に没頭してたせいで角で誰かにぶつかってしまった。



ラ「ッッ」



俺の方が小さいので弾かれる。


上を見ると髪は黒いものの目付きの悪い身長の高い男。



?「悪い。」


すぐに謝ってくれた。



ラ「いや、こっちこそ悪かった。」


スクッと立つ。



?「って女!!???」


目の前の奴が声をあげる。



ラ「ばッ」



周りが一斉にこっちを見る。



ラ「くそッ」



男の手をとって走る。



?「うおッ」



なんかいってるけど気にしない。


暫く走って人気が無くなってから脚を止めた。



ラ「ごめん!俺は姫野ラキ。訳あってこんなかっこしてるけど正真正銘男だ!」



?「Σあぁ!1Sの南馨(ミナミカオル)だ」



ラ「おぉ!同じクラスじゃねえか!」



馨「普段学校行かないからな」



ラ「そうなのか?まあいいや!ごめんな、こんなとこまで。じゃあまたな、馨!」