「お前の近くにいたのは俺なのに…何でそんな新入り…庇うんだよ」

「怠呀……それは…」

「もういい…俺部屋に戻る」

「怠呀…!」



「ごめんねろくさす…」

「いいよ別に」

「ろくさす…話しておかなきゃならないことがあるの」

「腕のこと?」

「私の過去」



「私はある金持ちの家に生まれたのけど…私は虐待を受けた」

「..........」

「私の目見て」

「..........?」

「少し蒼いでしょ?魚の眼なの」

「魚の?」

「親に..........潰されたから」

「!?」

「私はそのあとすぐ捨てられ誰も信用しなかった」

「.............」

「此処に入ったとき怠呀が私に話しかけてきた…」

(綺麗な眼だね)

「その時…大嫌いな眼が…誇りに思えた」

「でも…それだけじゃダメだった…私は死にたい気持ちを…」

「………………」

「この腕のように…」

「……!!!!!????」

「形にしてしまった…」

私は包帯をほどき…ろくさすに見せた

まるでネズミにでも噛まれたような腕を…

「おま..........」

「今ではもう止められない..........」

「っ..........!」

ギュッ…

「..........ろくさす…?」

「そんなんになるまで…戦ってたんだな…」

「何でろくさすが泣くの?」

「お前がなんでもないような顔を平気でするけど…」

「だって…平気だよ?」

「心では泣いてるんだろ?」

「え?」

「誰かに気づいて欲しかったんだろ?」

何で…

「..........?」

「何で…君は…」

「..........!」

君は何で…

「いつも…」

いつも私がほしい…

「言葉をくれたの?」

この夜初めて私は大声で泣いた…