「……世話になった、ありがとう…」
『ううん、無理しないで?ユキもセナさんのこと気に入ってるみたいだしね。よくなるまでここにいたら?』
動けないからいるしかないのだが……
少し複雑な気分だ
テンはそれを知ってか知らずかにこにこと笑っている
ガチャ
『………(´・ω・`)
お兄ちゃんばっかりお話ずるいっ( `ω´ )』
変な間を消すかのようにユキが少し怒りながら部屋に入ってきた
『あはは、ごめんごめん』
『ユキもお話するもんっ( `ω´ )!!』
頬を膨らませたユキの頭を少し撫でてからテンはご飯を作るからと部屋を出ていった
すると、ここぞとばかりにユキが私の近くに来た
『もうっ、お兄ちゃんお話長いんだからっ
( `ω´ )』
言いながらユキは近くの椅子に座った
『お姉ちゃんもう大丈夫?(´・ω・`)?』
さっきとは打って変わって心配そうにこちらを見つめてくる
「大丈夫だよ、心配してくれてありがとう」
そう言うとユキは満面の笑みを浮かべた
『えへへー(*´∀`*)よかったのー♪あ、あのね、ユキお花持ってきたの!お家の周りにいっぱいあるきれいなお花!』
言うが早いか、ユキはポケットから花を取り出す
小さな手に握られたその花は薄い青紫色をしていた
ポケットに入れていたせいか少し折れたりしおれたりしている
『あれ?あれ?違うよ!もっときれいだったんだよ…?(´;ω;`)』
綺麗なままの花を見せたかったのか今にも泣きそうな顔をしている
「ユキ…ちゃん?花を持ってくるときはポケットには入れない方がいい。狭くて暗いから花も悲しくなってしまったんだよ」
何とか気の聞いた事を言おうとしたが、何だか追い詰めてしまうような言い方をしてしまった……
泣いてしまうだろうか……
『そうなの(´;ω;`)?
おはなさん嫌なことしてごめんなさい……(´;ω;`)』
ぽろぽろと涙をこぼしながらユキは泣いてしまった
