ボソッと聞こえてきた社長の声にハッとする。見れば涼子さんもちょっと驚いた顔でこっちを見ていた。

「あっ、違います違います！未遂ですから！誤解ですよ？！俺は健全なノーマルですからっ！！」

「いやでもさっきの感じだと途中までは････」

「違います違います！何もやってませんからっ！」

必死で弁解すればするほど二人が気の毒そうな顔になっていく。
やめてくれ～！本当に俺は違うんだっっ！！

「ちょっとぉ～岡田ぁ～？健全なノーマルってどういうことよ？それじゃあまるで私が不健全なアブノーマルみたいじゃないよ？！」

「いや、あながち間違っていないかと･････イテテテテテテテっ！！」

すかさずチョークスリーパーが入って呼吸が止まりそうになる。

「ちょっ･･･ギブギブギブ！！マジで入ってますから！！」

「じゃあ訂正しなさいな？」

「ぐぇえええっ！社長、助けてくださいっ！！」

「アハハハハハハハっ！」

「あははじゃないですって！ぐ、ぐるじぃっ！！！」



あぁ、こんな俺にもいつか運命の女性が現れますように････

その前に殺されませんようにと切に願って。


【～岡田の場合～　fin】