サヨナラなんて言わせない

お腹を抱えて笑い転げるカナさんに珍しく社長が声を荒げる。

・・・なんなんだ?違うのか?

「おい岡田、もしかしてお前ずっとそう思ってたのか?」

社長が鋭い視線で俺を睨み付ける。

「え、は、はい・・・・初めて紹介されたときにピンときたんです。社長が独立したのもがむしゃらに働いてるのもカナさんと一緒になるためだって。ここにきてマンションまで作ったって聞いて・・・これは結婚するに違いないって。でもお二人ともなかなか打ち明けてくれないから、俺・・・・」

「あははははっ!だから思いきって聞いてみたってわけね。あーおかしっ!」

「カナ!笑いごとじゃないだろ!」

「だ、だって・・・・ひーっ」

涙を流しながら爆笑するカナさんにますます社長の機嫌は悪くなっていく。

「あ、あの・・・」

「おい岡田っ!お前、勘違い野郎も大概にしとけよ?俺とカナがそんな関係なわけないだろ!俺たちは幼なじみなんだよ。っつーかそれ以前にカナは・・・・」

「岡田~、私男なのよ?」

「え?」

「だから~、オ・ト・コ、って言ったの」


何を言って・・・・・・オトコ?otoko?おとこ?
・・・・・・・・・・男っ?!

「え、えぇ~~~~~~~~~~~~~~~~~っっ???!!!!」


ただでさえうるさい俺の雄叫びが店内に響き渡った。