「どうしたんだよ?急に改まって話があるなんて」
もうすぐ夏休みを迎えようとしていた中1の夏、学校帰りに司に話したいことがあると公園に呼び出した。このタイミングを狙ったのには理由がある。
万が一司が自分を受け入れてくれなかった場合、夏休みが入ることでしばらく距離を取ることができる。その間に心の整理をつけることができる。そのためにこの時期を待って話をすることにした。
「・・・・奏多?」
呼び出したはいいものの、いつまで経っても神妙な面持ちで口を開こうとしない自分の様子に司が怪訝そうな顔を見せた。
何度も何度も深呼吸を繰り返すと、意を決して司の顔を正面から見据えた。
「これから話すことは司を驚かせてしまうと思う。・・・・でも、悩むだけ悩んだけど、司にだけはどうしても本当のことを聞いて欲しくて・・・・・。だから話すことに決めたんだ」
「うん・・・・?」
何のことか皆目検討のつかない司は首を傾げるが、その目は真剣だった。
「実は僕・・・・・・女の子になりたいんだ」

