サヨナラなんて言わせない

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「ねぇ、リビングに置くローテーブルだけど、これなんかどうかな?」

「んー、いいと思うよ」

「もう一つ迷ってるのもあるんだけど、ソファーの色に合わせるとやっぱりこっちかなぁなんて・・・」

「うんうん、そうだね」

「・・・・・って、ちょっと!ちゃんと聞いてよ、司っ!!」

ぶぅっとふくれっ面で振り返ろうとするが、俺に後ろから回された手で思うように身動きが取れずにいる。それでもごそごそ何とか動いてようやくこっちを向いたところですかさずキスを落とした。

「・・・っ!もうっ、司っ!真面目に言ってるのに!」

恥ずかしさと怒りとで真っ赤になって俺を睨み付ける。

「俺も真面目に答えてるよ。本当に涼子がいいと感じたものを選ぶのが一番いいと思ってるんだ。俺たちお互いのセンスで合わないって思ったことなんて一度もないだろう?」

「う・・・それはそうだけど・・・でもくっつき過ぎ!!」

「なんで?普通だよ」

「・・・・・う~~~。もう!ほんとにああ言えばこう言うんだからっ!!」

「あはは、だって一緒にいたいんだから仕方ないだろう?でも涼子が本気で嫌なら離れるよ。嫌がることはしたくないし」

そう言ってぱっと体を離した俺に思わず涼子の口から「あっ」と零れた。
すぐに慌てて口を押さえたが、俺の耳にはバッチリ聞こえてしまった。