3年前___
涼子に見放されて完全に抜け殻になった俺は、仕事にも支障を来すほど腐っていた。
あれだけ資格を取ると必死で勉強していた一級建築士の試験が間近に迫ってもなお、何も手につかないほど堕落してしまっていた。とりあえず仕事には行くがほとんど身に入らず、仕事が終われば酒に溺れる日々。
大して飲みたくもないアルコールを浴びるように飲んで、嫌なことを忘れるために記憶を飛ばす、そんな日々の繰り返しだった。
カナは最初は俺に一切口出ししなかった。
もともと俺が招いた結果なのだ。
散々友人の忠告を無視してなるべくしてなった結末。
俺にそれを受け入れる以外の術など残されていなかった。
だからカナは何も言わなかった。
だがどれだけ時間が経っても一向に前を向こうとしない不甲斐ない俺に痺れを切らしたのはやはりカナだった。あの時俺のアパートに踏み込んできて一喝した言葉が俺の心に突き刺さった。
ガツンと頭を石で殴られたような衝撃を受けた。
そして最後に言った言葉。
『天国だろうと地獄だろうと、あんたの行く末をちゃんと見届けてやるから。
あんたの夢の片棒を私にも担がせてちょうだい』

