サヨナラなんて言わせない

閉じていた目をゆっくりと開いて眠る彼女を見つめる。

形は違えど、彼女は俺のせいで恋愛に希望がもてないでいる。
過去のトラウマに囚われているのだろう。
俺のせいで彼女の人生を狂わせてしまったというのに、
再び彼女を求めるなんて間違っているのかもしれない。

それでも、眩しいほど輝いていたあの二人の時間は、
決して他の相手では得ることができないかけがえのないものだと信じてる。

自分の過ちは重く受け止める。
一生消すことなんかできやしない。

だが、間違いは正すことができる。
この3年、彼女にもう一度見てもらえるような自分になるために必死で走ってきた。
弱い自分以上に強い自分になれるように、自分と向き合ってきた。


・・・・だから、全力で君へと向かう。
他の男になんか渡さない。


「ん・・・」

ごそごそと寝返りを打ってこちらを向いた彼女の頭をそっと撫でる。

「もう二度と間違ったりしない」

静かな寝息の聞こえる耳元でそっと囁くと、俺はゆっくりと部屋を後にした。