サヨナラなんて言わせない


「・・・かないで・・・・・他の女のところになんかいかないで・・・・・」


か細い声で耳に届いた言葉に心臓が止まりそうになる。
涼子の顔に目線を戻すが彼女は変わらず苦しそうに眠っていた。


あらためて自分が彼女に与えた傷の深さを思い知る。
こうして夢でうなされるほど、彼女を苦しめ続けている。


己の愚かさ、
己の弱さ、
己の狡さ、
その全てが後悔の波となって自分に襲いかかる。



「・・・・ごめん、ごめんな、涼子・・・・・本当にごめんっ・・・」



もう二度と自分を見失ったりしないから。

二度と君を傷付けたりしないと誓う。



だから。

だから・・・
君を想い続けることをどうか許して欲しい。



俺は祈るように頭を抱え込んだ。