「ま、勇気は認めましょう!でも、喧嘩は駄目だよ?」
「…。」
「後、頭にちょっと拳骨しちゃってゴメンね。」
「ちょっと?結構痛かったなぁ…。」
頭をわざと摩ってみせる。
「え?ごめ…」
『グイッ』
手を女引っ張る。
「あんた何者ですか?」
「私?2年の桐井美咲輝。後、あんたは敬語じゃないわよ。変な敬語使う位ならタメ語でいいよ。」
予想外な言葉が返ってきて驚く。
「じゃあそうする。」
俺のペースが乱される。
「ほら、1年生もう、8時になるよ。教室戻って入学式しなきゃ。」
彼女は自分の手首を掴む俺の手から抜けて後ろを向いて歩いてく。
「優河。」
「え?」
「名前。」
「そっか。じゃあ、もう喧嘩すんじゃないよ優河!」
「美咲輝も男殴んなよ。」
「ふふふっ。じゃあまたね。」


