「きゃあ!」
「っと。」
転びそうになっていた女子の手をつかんだ。
『パサパサ』
ノートやら資料やらが床に広がる。
「!!」
女の子は俯いて固まっていた。
「あーあ。」
俺は床に広がったそれらを拾う。
「おーい。はい。コレ。おーい生きてるか?」
しかし俯いたままだった。
「ここ、置いとくな。」
たく、無礼にも程がある女だ。
「…あ、有難う…ござ…います。」
俯いたまま話す。
涙声?
「いいえ。」
まぁ、俺には関係ないけど。
歩いていると重なっていたさっきの女の
子のものであろう小さな紙を2枚、手に
取った。
『日武高校選抜Ⅰ
嘉夜野由亜様 特進クラス 不合格』
『嘉夜野由亜さん一般クラスにご入学おめでとうございます。特進クラス75名一般クラス175名で行った先日のクラス分けテストの結果で嘉夜野さんは113/250位よってD組となりました。
尚……』
それで泣いてたのかあの子。
後ろを振り向くとさっきの少女は居なか
った。
ま、クラス一緒だし会うか……。


