君と出会えて

「ごめん、ありがとう」
そう言うと大野さんは少し離れた

よかった…これ以上は心臓持たない
うわぁ、こんな間近で大野さんの
顔が見れるなんて…あー!
また心臓が!!
って、あれ?大野さん私の顔見て
固まってる?あぁ、こんなやつに
ずっと抱きしめられてたなんて…
とか思っちゃってるかな…

「あの、大野さん?」
私は自分で嫌な妄想して落ち込みながら
大野さんに声をかける

「え、あぁ、ごめん…」
大野さんは気付いたようで
少し下を向いた

まぁ、顔が可愛くなるのは
もう無理だし…いいや!

「大野さん、これからどうしますか?
帰りの便とか決まってます?」
大野さんに聞くとなぜか少し
言いづらそうにして口を開く

「あの、俺タクシーに乗ってそのまま
空港に向かって
帰るはずだったんだけど…
途中で降りちゃったから
帰りの便はもう、ないや…」
申し訳なさそうに大野さんは言った

えぇ?!じゃあどうするんだろ?!
夏休み最後らへんだし
飛行機なんてあいてないし
ホテルだってあいてないよ!!?

「じ、じゃあどうするんですか?」
私は少し慌てて大野さんに聞く

「とりあえず、会社に電話してみるよ」
大野さんはケータイを取り出して
電話し始めた