忘れた

「あ、里美たちだ。おーい」


舞花が手を振った先には、教室に入ってくる3人の女の子。


「おっはよー」


3人は自分の席にカバンを置くと、舞花の元に集まって来た。


「何? あんたら」


そう言って群がる男子たちに向かって怪訝そうな顔をしたのは、2つ結びの小柄な子。


「ちょっと男子! 邪魔だからあっち行って」


その子は、男子たちを追い払ってくれた。


「あ、奈緒。この子は岸 里美(きし さとみ)。で、こっちが金井 麗(かない うらら)。そっちは結城 梨沙(ゆうき りさ)」


舞花はパパッと紹介したのだが。


「知ってるよ」


だって半年同じクラスだもん。他人に関心がなかったとはいえ、男子はともかく、女子の名前は大体覚えている。


「あ、そっか。もう半年経つもんね」


舞花はケラケラ笑った。