なんて、な。
本当はわかってるんだけど。これは夢なんかじゃなく、現実だって。
でも…
全部夢ならいいのに。
*
時刻は夜の7時半。
面会時間が残り30分というところで、病室に1人の男がやって来た。
年は20代半ばといったところか。
「よお、久しぶり」
そう言って、スーツ姿のその男は俺のベッドのそばの椅子に腰掛けた。
「痛々しいなあ、お前。記憶喪失なんだって? お袋に聞いたよ」
親しげに話すこの男。くしゃくしゃな黒髪に、アゴにホクロ。見覚えがあるような、無いような。
「俺のこと、分かる?」
聞き覚えのある声。俺の頭に、ある人物が浮かんだ。
「お前…太一か?」
すると男はニコッと笑って、言った。
「正解。俺のこと覚えてたんだ」
なんと。高校時代の親友、太一もまた大人になっていた。
本当はわかってるんだけど。これは夢なんかじゃなく、現実だって。
でも…
全部夢ならいいのに。
*
時刻は夜の7時半。
面会時間が残り30分というところで、病室に1人の男がやって来た。
年は20代半ばといったところか。
「よお、久しぶり」
そう言って、スーツ姿のその男は俺のベッドのそばの椅子に腰掛けた。
「痛々しいなあ、お前。記憶喪失なんだって? お袋に聞いたよ」
親しげに話すこの男。くしゃくしゃな黒髪に、アゴにホクロ。見覚えがあるような、無いような。
「俺のこと、分かる?」
聞き覚えのある声。俺の頭に、ある人物が浮かんだ。
「お前…太一か?」
すると男はニコッと笑って、言った。
「正解。俺のこと覚えてたんだ」
なんと。高校時代の親友、太一もまた大人になっていた。
