忘れた

着替えが終わり、全身鏡で確認する。


赤黒の横じまストライプのニットに、デニム柄のストレッチパンツ。


ニットからは、キャミソールの紐が覗いている。


肩が少し出ていて寒いけど、これくらいは我慢しないとね。


次は髪の毛だ。お母さんのコテを借りて、説明書を見ながら丁寧に巻いていく。


初めてにしては、上手く出来たと思う。


ピンポーン


玄関のチャイムが鳴ったので、あたしは窓から顔を出した。


勇介が笑顔で手を振っている。


「今行くーッ」


あたしはリュックを掴んで、部屋を飛び出した。


靴は、動きやすいスニーカーでいいや。


玄関から出てきたあたしを見て、勇介は目を丸くした。


「奈緒…今日は色っぽいな」


「へへ、そう? 変かな?」


ブンブンと首を横に振る勇介。


上は白のVネックのロングTシャツに、黒のカーディガン。下は緩めのカーゴパンツだ。


勇介は、白黒が好きなようだ。