3章 出会い

中学生となり、新しい制服に身を包みいざスクールライフを!
って思っていたのもはじめだけで……

「やっぱ春秋と一緒がよかった……」

1人ぼっちの登校時間。
無性にすっからかんに思えた。
春秋のいない今を生きれないんだ……

学校でも上手くはいかなかった。
今まで仲良くしてた女の子は区域が違うからもう一つ上の学校に入学。
新しい場所で友達もすぐにはできなかった。
心細くて居心地が悪かった。

昼休みの時は、大概を寝るか本を読むかで過ごしていた。
しかし、今日の昼休みはいつもと違って……

「あんた、春秋と付き合ってた一春でしょ?」

そう吐き捨てる女が私に話しかけてきた。
女は他に二人を連れていた。

「そうだけど……何?」
「別に。春秋が受験したから独りぼっちになったんだなぁと思って」
「…………」
「もともと友達も少なかったもんね……春秋もそれが可哀想で一緒にいてあげたんじゃない?」
「そんなこと、あなたにはわからないじゃない」
「どうかしら?ほんとに好きなら受験なんてしないでしょ?」
「それは……春秋にも都合が……」
「どうだか!あんた捨てられたくせによくいうわね。そんなに自分に自惚れてた?」
「ねぇさっきからんなの!?あなた達春秋の何なの?」
あまりにもうざくて大きな声を出してしまった。
皆が一斉に私を見る。
「なんなのこの子?私らが親切に話しかけてるのにひどーい!」
そこにいた女達口々に私を悪者扱いした。
「もう行こう?」
「そうね」
そして嫌がらせだけをして私の前を去っていった。

5時間目の授業中。
あの女が自分のクラスにいた委員長だということに気がついた。
春秋の事を考えて過ぎて周りを全く見ていなかった....
嫌な予感がした。