気付けば私は玄関にたどり着いていた。
溢れる涙を拭いながら外へと出る。


冷たい風が吹き抜けていく。
見上げれば、夕焼けがいまにも闇に飲まれていきそうな空で。


「星だ…」


目を凝らせば、キラキラと輝いている星たち。

熱い何かが、体の奥から込み上げてくるようだった。