お盆をすぎ、夏の暑さも和らいできた気がする。
それでも日差しは痛さを感じるほど強くて、私は念入りに日焼け止めを腕や首筋に塗りたくる。

夏は好きだけど、日焼けをすると痛くて辛い。肌が弱いのか、すぐに赤くなって痛みがでるのだ。だから日焼け止めは念入りに。小まめに塗る、が鉄則だ。

いつも通り、紅茶を入れて予定を確認していると相川さんが手で顔を扇ぎながら事務室に入ってきた。

「あ、相川さん。おはようございます」

「幸ちゃ~ん。暑いわね。あ、おはよう」

汗が止まらない、と。バックをデスクに置いてハンカチで汗をぬぐう。

奥の冷蔵庫から冷たい麦茶をコップに入れて、差し出すと相川さんは受けとると一気に飲み干した。

「~はぁ。生き返るわ!!」

「良いのみっぷり」

「ありがとね、幸ちゃん。もぅ、汗ばっかり出ちゃって干からびるかと...」