「萌菜先輩、好きです」



夕焼けをバックに、あまり見慣れない
制服姿の高橋くんが、真っ直ぐに
あたしを見て、そう言った。




いきなりのことに頭が追いつかないバカな
あたしは、え、え?と疑問符をつけた
言葉を繰り返す。



高橋くんが、あたしを好き?

あのイケメンで人気のある高橋くんが?



「あ、あの高橋くん、それって
部活仲間として、だよね?」



そうだよね。

たぶん高橋くんは、部活の先輩と後輩として
あたしのことが好きなんだ。