「ええっ、起こしちゃうの?」


「萌菜先輩、翔に甘すぎです…」



あたしを呆れたように見てくる相沢くん。

だってさぁ…。



「まあ、いいや。
萌菜先輩、翔起こしといてください。
俺ら、先に行ってるんで」


「えっ、ちょっと待ってよ!」



相沢くんがそう言ったのとほぼ同時に
みんなが一斉に部屋を出ていく。


みんな、起きてたんかい!


…ってそれはどうでもよくて!!



「相沢くん!一緒に起こそうよ!」


スリッパを履いている相沢くんに
駆け寄って、提案してみる。


すると、相沢くんは、「先輩、頑張れ」
と爽やかスマイルをくれた。