「沢田君!!」 走って沢田君の周りの女子をかきわけて呼ぶ。 『ちょっと、なによ!』 『押さないでくれる?』 と言う女子はお構いなしに 「あ、あの!この前は…髪…!ごめんなさい!」 とタオルをさしだして言った。 『…』 何も言わなかった。 でも、少し微笑んだ気がした。 「…っ!」 あれ?なんだろ、これ。 なんかドキッてなって… 走りすぎかな…? 先生の号令がグラウンドに響いて 今日の授業は終わった。