笑顔でさよならを

あの日――…


「蒼大……、別れよ」


繭花にそう言われた瞬間


俺は頭が真っ白になった。


「はぁ!?」


何で?

俺、繭花に嫌われる事したか?

意味わかんねぇ!!


「繭花、どういう事?」


いきなり別れを告げられた俺は、焦っている気持ちを抑え、冷静なフリをして聞く。


だけど


「私のワガママなの……」


繭花は俯く。


「それだけじゃ、わかんないよ」


“ワガママ”って、どういう意味だよ!


わけがわからない俺は、繭花の肩を掴む力が強くなる。


「俺の事、嫌いになった?」


もし、そうだったらどうしよう……


自分で聞いておきながら、繭花に“嫌い”と言われるのは嫌だ、と思っている俺がいる。


俺は緊張しながら繭花の答えを待つ。