笑顔でさよならを

私が黙って海を見ていると、蒼大さんも隣で海を見ている。


すると、急に私の右手が温かくなる。


びっくりして右手を見ると、蒼大さんが私の右手をぎゅっと握っていた。


そんな蒼大さんの行動に、私の心臓はさっきよりも早いスピードで動いている。


「なんで嫌がらないの?」


えっ?


私は蒼大さんを見上げる。


「この前、俺が抱きしめた時もそうだけど……。俺……、期待しちゃうよ?」


そして、蒼大さんは私をまっすぐ見つめ


「俺、繭花ちゃんの事、好きなんだ。蓮の部屋で初めて会った時から」


真剣な目をして言う。