笑顔でさよならを

「繭花ちゃん、どうしたの?」


蒼大さんには、最近よくそんな風に聞かれる。


だけど、言えるわけがない。


いくら充と別れたからって、蒼大さんはお兄ちゃんの友達。


きっと、蒼大さんは私の事を“友達の妹”としか思っていないから。


「もしかして、彼氏とケンカした?」


えっ?

なんで、そうなるの?


私はびっくりしながら蒼大さんを見る。


「やっぱりそうなんだ」


蒼大さんはそう言って、一人で納得している。


そして、


「俺でよかったら話聞くよ?」


優しい目をして私を見る。


そんな蒼大さんに、私はドキッとした。