笑顔でさよならを

「ちょっと待って!!」


私は脱ぎかけていたブラウスをもう一度羽織り、慌ててボタンをしめる。


「はい、どうぞ」


私がドアを開けると


「こんにちは……って、繭花ちゃん!?着替えてる所だった?」


部屋に入って来た蒼大さんは、顔を赤くし何故か少し慌てている。


私は問題集を広げながら


「うん。でも、後で着替えるからいいよ?」


そして、私の隣に座る蒼大さんを見ると


「とっ、とりあえずさぁ……」


蒼大さんは目を泳がせながら


「せめて、後1つボタン止めない?」


そう言った。