「……すみません」
「……ごめんなさい」
その表情から危険を察して、すぐに謝るアル君と俺。
まかり間違って、ここでマリアちゃんが目を覚ましちゃったら、あの二人に何を言われるか……
───恐ろしい
これ以上、二人を怒らせてはならないと本能が告げてくるから、背筋を伸ばして口を噤む。
「おかえり、魁。マークとアルバートも、よく来たね」
黙り込んだ俺達二人の後ろから魁君達に話し掛けたのは、笑顔を浮かべた兄貴だった。
「……ただいま」
素っ気無く答える魁君と
「久しぶりだな、煌」
眉間の皺を消して、笑顔になったマークさん。
「……………………」
例えるならば、白馬に乗った王子様……
の、仮面を被った大魔王様ってのが一番合っていると思う。
俺には、あの笑顔が怖くて仕方がない。


