「……………………」
「……………………」
顔面に紅茶が飛び散って、水……もとい、紅茶も滴るイイ男になったアル君。
「───────おい」
ぽかんとしていた表情が、見る見るうちに険しいものへと変わっていく。
「あ……ご、ごめんっ!!」
「ぶっ! ちょっ……」
その声で我に返った俺は、咄嗟に近くにあった布でぐいぐいと彼の顔を拭ったんだけど……
「慧、それ台布巾だぞ」
どうやら、アル君の顔を拭いていたのは台布巾だったらしく。
「え……?」
兄貴の言葉に、きっと顔面蒼白になっているであろう俺。
顔に押し付けていた台布巾を慌てて退けると、頬を引き攣らせるアル君と目が合った。
「け~い~!!!」
「ご、ごごごごごめ~ん!!!」


