Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



そんなことを考えていれば、通路の手前で足を止めた魁君はRest roomへと入って行く女性スタッフの後姿を見送っていた。


───十数秒後……

スタッフの女性と共に、姿を見せたマリアちゃん。

ケガをしてるとかではなさそうだけど、遠目に見てもその表情は硬い。


そのマリアちゃんに二言三言話し掛けると、何もない通路へと視線を向ける魁君。


……Rest roomで何かあったのかな? って思ったけど、マリアちゃんの腰に手を回して戻ってくる二人。


心配そうにマリアちゃんの様子を伺う魁君を微笑ましく見ていれば、視界の端に映った人物にふと目が留まる。


「あれ? あそこにいるのって……」


たった今、マリアちゃんが出てきた通路から姿を見せたのは……


「確か、ユエちゃんって言ってたっけ?」


暁商事の一人娘だった。