Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



そもそも、何でこんな状況になっているのかといえば……


15分ほど前に、苦笑いを浮かべながら席を立ったマリアちゃん。

その彼女が、Restroomに入ったまま出てこないのだ。

最初のうちは、メイクでも直しているんだろうと気にしていなかったんだけど……

さすがに15分も出てこないなんて、何かあったんじゃないかと心配になってくる。


「……………………」


ちらりと周囲を窺ってみれば、考えていることは皆一緒のようで……

魁君はもちろんのこと、マークさんやアル君達もマリアちゃんが姿を消した通路へと視線を向けていた。

此処にいるのはボディーガードをはじめ男ばかりだし、様子を見に行きたくても場所が場所だけにそれも難しい。

もしかして、お腹でも痛くなっちゃったのかな? なんて考えていれば


「……遅せぇ」


今まで沈黙していた魁君が、腕時計へと視線を落としてぼそりと呟いた。