ん? 何で固まってるんだろう……なんて思ったけれど。
よく考えてみたら、ぐちゃぐちゃになっているであろう顔で「私のヒーロー」だなんて告白されたって、どう返していいか困るに決まってるじゃん!
「あの、えっと…」
取り敢えず、この場の空気を何とかしなければとアワアワしていれば
「……よし。言質は取った」
「え?」
何か聞こえた気がして視線を彷徨わせると
「マリアちゃんの気持ちは、よーく分かったわ」
お母様が近づいて来て、私をぎゅうぎゅうと抱きしめた。
その勢いで、触れていた魁の手が離れていく。
……く、苦しい。
さっきも思ったけど、お母様力強いよ!!
「こんな無愛想で面白くもない息子を、そこまで思ってくれるのは貴方くらいしかいないもの」
「……………………」
いやいや、お母様。
貴方は面白くない息子って思ってるかもしれませんが、その息子さんびっくりするほどモテモテですからね?
それこそ男女問わず!!
私の心の声が聞こえるはずもないお母様は
「これで心置きなく、魁のお嫁さんとして迎える事ができるわね」
満面の笑みで、お父様を見る。


