「盛り上がってるのはホントに一部の奴らだけだから、気にしないのよ」
「え? あ、うん」
どうやら、私がそっちの噂の心配をしていると思っているらしい綾ちゃんに返事を返すと
「今までだったらこんな話もすぐに出来てたけど、これからはお昼くらいしか出来なくなっちゃうわね」
心配そうな視線を向けられた。
「そうだね……」
3年になって初めての登校日。
本日、綾ちゃんとクラスが離れてしまいました。
今までは同じクラスで、休み時間の度に話すことができていたけれど。
隣のクラスならまだしも、階どころか校舎自体離れてしまったからお昼くらいしか一緒にいられない。
基本的に、綾ちゃん以外の人との交流があまりない私。
新しいクラスは、かなり目立つ子たちのグループが多くて。
そんな中、地味な私に話しかけてくるクラスメイトがいるはずもなく。
帰り際、唯一話し掛けてきてくれたのは……
今年も同じクラスになった、私同様地味に分類されている風紀委員の長瀬さん。
「よく間違えないで、このクラスに辿り着けましたね」
私の方向音痴の酷さを知っている彼女に
「綾ちゃんに送ってもらったので……」
「あぁ、なるほど。じゃあ、明日からは間違えないように気をつけて下さいね。土屋さんは朝練で一緒には登校できないでしょうから」
「あ、はい……」
心配されながら、教室を後にしたのだった。


