Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



「ただ、腹の虫がすげぇ勢いで鳴ってたから、そろそろ起こすつもりだった」


「……え」


腹の、虫……?

嘘でしょ!?

全然起きない上に、お腹の(しかも凄い勢いで鳴ってる)音を好きな人に聞かれてたなんて。

いゃあぁぁぁぁぁぁー!!


「もう、お嫁に行けない……」


どれだけ醜態晒してるのよ、私。

穴があったら入りたいくらい恥ずかしくて再び突っ伏せば


「あ? お前は俺のところに嫁に来るんだから問題ないだろ」


間髪入れずに低音が響いてくる。


「……………………」


確かに、そうなんですけどね?


「寝起きが悪いのはとっくに知っているし、腹が減れば誰だって腹の音鳴るだろ」


フォローしてくれているのだろうけれど、今の私には全然救いになっていない。

女の子なら誰だって、好きな人には出来るだけ可愛いと思われたいんです!

それなのに私ときたら……可愛いどころか、恥ずかしい所ばかり見せている気がする。


「最初から分かっていて結婚するんだから、全く問題ない」


「……ソウデスネ」


そんな私の心情を知る由もない魁さんは、全然気にしていないようで。

本当にこんな私でいいのだろうかと、今更ながら不安になってしまう。


「この先嫌になっても、返品できませんからね?」


もう一度、念を押すように尋ねれば


「誰が返品なんかするか。お前こそ、俺から逃げられると思うなよ」


揺るぎない言葉が返って来たから。


「逃げませんよ」


「……だったらいい」


魁さんがこんな私でもいいって言ってくれているんだから、もういいや。