Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




「え、何でって……」


「俺、別に子供いなくてもいいんだけど」


まさかの返事に頭が混乱する。


「……え?」


いなくてもいいって……


「俺が欲しいのはお前であって、子供が欲しくて結婚するわけじゃねぇから」


「でもっ、魁さんのご両親だって……」


結婚すれば、もちろん孫の顔だって見たいはず。


「子供が出来ないかもしれないってことはとっくに伝えてあるし、それも了承済みだ」


「え……?」


了承済み?

本当に、ご両親も納得しているの?


「さっきから聞いていれば、お前は子供が出来ないことを前提に話をしているが……」


そう言って、私の顔を固定する魁さんは


「何で、産めるかもしれないって思わないんだ?」


刺すような視線を向けてくる。


「あ……」


だって、それは。

専門家のお医者様に、妊娠する確率はかなり低いって言われたら。

子供が産めないことを前提に話を進めなきゃいけないんじゃ……

どう魁さんに伝えたらいいのか、頭の中でグルグルと考えていれば


「───なら、試してみるか?」


目の前のダークブラウンが鋭さを増した。