Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



それはそれで、変な感じなんだけど……。

刺々しさのなくなったランスロットさんとの会話は、相変わらず緊張するけれど、少しだけ話しやすくなった……ような気がする。


「では、御支度の方が整いましたので、応接室に戻ってお茶をお入れ致しましょう」


「ありがとうございます。でも、時間は……」


「お茶を飲むくらいのお時間ならば、まだたっぷりと御座いますよ。マリア様のメイクに、何時間も掛かりませんからね」


「そ、そうですか」


相変わらず、ランスロットさん主導で会話が進んでいくけれど。


「それと、一応こちらをお持ちください」


「え? これって……」


椅子から立ち上がった私に差し出された物を見て、思わず聞き返してしまう。

……今日、これは必要ないんじゃ?

首を傾げて、長身のランスロットさんを見上げてみるけれど


「念のためです」


そう言いながら、にこりと笑顔を見せる有能な執事様。


「そうですか……。ありがとうございます」


念のためと言われたら、受け取らないわけにはいかなくて。


「では、参りましょう」


差し出されたそれを受け取って、開けてくれた扉を潜った。