「自分のことだからとか、俺に迷惑が掛かるからとか考えて、何も言わずに一人で行動するのだけは止めてくれ」
魁さんに?
「はっきり言って、そっちの方が迷惑だ」
「でもっ……」
それで魁さんが危険な目に遭ったら、どうするの?
「でもじゃねぇ。知らないところでお前がまた危険な目にあうのは、俺が耐えられないんだよ」
眉根を寄せて、辛そうな顔をする魁さん。
「……………………」
今回の事で、私はどれだけこの人に心配をかけたのだろう。
いつも私のことを見守ってくれる魁さんは、どこまでも優しい。
だからこそ、私の事で彼を巻き込むのは極力避けたいのに。
「返事」
魁さんは、それを許してくれない。
何も言えなくて黙っていれば、グッと腰に回された腕に力が込められて。
「───返事」
再度、威圧感たっぷりの低音で答えを促すから
「……っ、はいっ!」
反射的に返事をしてしまった。
「絶対だぞ。次に一人で勝手に行動したら、監禁するからな」
「かんきん…?」
まさかの言葉に思考がついていかなくて、言われた事をそのまま口にすると
「そうすれば、もう二度とお前の身体にこんな傷がつく事はなくなるだろ?」
私の手首をそっと掴んで、痣が残るそこへと視線を向ける。


