Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】



まだ、魁さんと一緒にいられるなんて……


───う、嬉しすぎるっ!!


マフィンを口に頬張っていなかったら、叫んでいたかもしれないくらい嬉しい事実に、顔が緩みっぱなしの私だったけど……

それをぶち壊してくれたのは、やっぱりアル兄さんで。


電話を終えて、応接室に戻ってくるなり


「取り敢えず、二時間後に横浜そごうね」


開口一番、にこにこ顔でそう言った。


……え? 二時間後?


「二時間後か……。まぁ、マリアの支度をして向かうには丁度いいくらいの時間か」


「でしょ? 向こうの準備も色々とあるみたいだから、ついでに他の所にも連絡しておいたよ」


「そうか」


またしても、私を置き去りに進んでいく兄二人の会話。

てっきり後日だと思っていた私の買い物は、今から二時間後に決まったらしい。


アル兄さんの「他の所」っていう言葉が、妙に引っ掛かったけど……


「ランスロット。マリアの支度を」


「畏まりました。では、マリア様。先ほどのお部屋にお戻りください」


「え? でも……」


「お時間が御座いませんので」


「あ、はい」


その意味を聞こうとする前に、ランスロットさんに急かされて部屋を後にしたのだった。