Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】





落ち着いた雰囲気の中、美味しいものを食べて私の話に耳を傾けてくれる魁さんがいる。


「……………………」


あぁ、なんて楽しいんだろう。

心が満たされるのを感じながら、こくりと紅茶を飲んだ。

そんな幸せな時間は、あっという間に過ぎていく。



「遅くなるとランスロットさんが心配するから、そろそろ帰るか」


ちらりと腕時計に視線を落とした魁さん。

時計を見れば18時を過ぎていて。

ここから自宅までの距離を考えると、もう帰らなければいけない時間なのだけれど。

まだ帰りたくないな……

そうは思っても、帰りたくないなんて言えるはずもなく。


「そうですね」


コートを持って立ち上がる。

お会計を済ませてカフェを出ると、ホテルのロビーにはたくさんの人で混雑していた。


「申し訳ございません、本日はすでに満室でございまして……」


フロントを通り過ぎる時に聞こえた声に、やっぱり連休中って混んでいるんだなぁなんて思いながら歩いていた私は


「……え?」


視界に飛び込んできた外の景色に、頭が真っ白になった。