その先では、魁さんが肩を震わせているのが見えて。
「……どうしたんですか?」
気づかれないようにしていたのに、思わず声を掛けてしまった。
「ここ」
「え?」
トントン、と。
「皺寄ってる」
自分の眉間を人差し指で叩いて
「願い事も口から漏れてたぞ」
「……え″」
楽しそうに笑う魁さん。
───うそでしょ!?
自分の願い事を誰かに聞かれていたんじゃないかと、思わず周囲をきょろきょろと見回してしまう。
幸い私たちの近くには誰もおらず、ホッと胸をなでおろしたけれど。
「やっと着いたー」
「ねぇ、こっちに鳥居があるよ」
「やだ、私たち反対から来ちゃったんじゃない?」
どうやら反対側から登って来てしまったらしい観光客が左側から現れて。
「行くぞ」
「え、ちょっ……」
再び手を繋がれた私は、歩き始めてしまった魁さんにつられてその場を後にする。
───ちょっと待って、魁さん!
私、まだお願い事全部言ってないんですーっ!!


