転がっている小石に気をつけながら、階段を上って行く。
「……………………」
魁さんは靴擦れしない靴を履いて来いと言っていたけれど。
昨日は雨でも降っていたのか、所々ぬかるみもあるこの道で少しでもヒールの高い靴を履いてきていたら……
靴擦れどころか、私なら間違いなく足首を捻っていたと思う。
うん。スニーカーにして良かった。
グッジョブ、私!
自分のチョイスに満足しながら歩いていれば
「着いたぞ」
「え?」
いつの間にか石畳になっていた階段は終わり、さっき見えた鳥居は通り過ぎていて。
目の前には、小さな神社がぽつりと建っていた。
神社といえば境内に多くの木があるイメージだったけれど、ここに背の高い木は一本も見当たらない。
ぐるりと見渡して目に入るのは、拝殿の左側にある大きな岩、岩岩。
それぞれがきれいな四角い形をしていて、まるでストーンサークルのようにも見えるその空間はとても神秘的だった。
「すごい……」
それをボーっと眺めていれば
「ほら、願い事するんだろ?」
頭上から声が降ってきて。
「そうだ、願い事っ!」
我に返って拝殿に近づいた。


