Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




その顔に見惚れていた私は


「あ、いえ……(魁さんの顔が)綺麗だなぁと……」


不意に聞かれた言葉に、思っていたことをそのまま口にすれば


「あぁ、そうだな」


一瞬きょとんとした後、反対側にある富士山へと視線を向ける。


「……………………」


うーん。

富士山が綺麗と言ったのではないのだけれど。

「じゃあ、何が綺麗なんだ?」と聞かれても、返答に困ってしまうから。

訂正せずに、私も富士山を眺めながらゆっくりと歩いた。


寒さに震えながらも回っていると、見えてきたのは山頂に佇む真っ赤な鳥居。


「魁さん、あれは何ですか?」


不思議に思いながら尋ねてみれば


「神社」


短い返事が返ってくる。

鳥居があったから、そうなのかな?とは思っていたけれど。

やっぱり神社なんだ……


「こんな山の天辺に神社なんてあるんですね」


「あぁ。この神社は、心願成就や恋愛成就のご利益があるパワースポットらしいぞ」


「恋愛成就……」


それは、是非とも参拝したい!!

恋愛成就と聞いて、私の目の色が変わったのに気付いたのか


「せっかくだから、参拝して行くか?」


「絶対、行きます!!」


面白そうに聞いてくる魁さんに即答すれば、手を引いて長い階段に向かって歩き始めた。