Wonderful DaysⅢ【野いちごバージョン】




───あれから。

部屋に逆戻りした私は、ランスロットさんに神業のような速さでメイクを施され。


「完成です」


あっという間に、別人に化けた。


「早っ!」


相変わらずプロ顔負けのメイクの腕前に、思わず声を上げれば


「魁様を、これ以上お待たせするわけにはいかないでしょう」


冷ややかな視線を向けられる。


「あはは……」


返す言葉もありません。

そうですよね。

寝坊して、更に支度に時間が掛かるなんて言語道断。

これ以上、魁さんを待たせるわけにはいかないから。


「ランスロットさん、ありがとうございました!」


ランスロットさんにお礼を言って、今度こそ部屋を飛び出したら


「だから、部屋を飛び出してはならないと……!」


背後から掛けられた言葉には、どこか諦めたような溜め息交じりの声が聞こえてきたのだった。