更に困った事に……
「じゃあ、一緒に可愛い服を選ぼうね」
アル兄さんが、それに反対するはずもなく
「では、そのように連絡しておこう」
「連絡なら俺がしておくよ、兄さん」
「そうか」
マーク兄さんを止める人が、誰もいないというこの状況。
「……………………」
……あの~、私の意見は?
当の私を置いてけぼりにして、どんどんと話が進んでいくけれど。
きっと、この状況が変わる事はないと分かりきっているから……
せめて、普段着れる服を選んでもらえますように! と切に願いながら、軽い足取りで廊下へと消えて行ったアル兄さんの後姿を見送った。